いびき
いびきは、空気が通過する際に咽頭部の軟組織が振動することで起こります。舌が後方に位置すると、いびきを誘発するこれらの気道の直径を狭くすることを助長します。
説明
慢性いびきは、舌によって咽頭の直径が狭くなることが原因です。その結果、吸入する空気が加速されます。膜の硬さが十分でない場合(軟口蓋、咽頭、舌)は、空気が通過するときに振動し始めます、これがいびきです。風船が収縮する時にゴムの口を伸ばすと、風船がブルブルと音を立てるのと同じ現象です。
機能不全で筋肉が張力不足の舌は、睡眠中に喉の方に向かって後退しすぎてしまいます。これがいびきの原因になります。
太りすぎや肥満、仰向けに寝る、組織の老化、アルコール摂取やいくつかの薬などは、いびきの始まりやいびきを悪化させる要因となります。
子供のいびきは、舌の位置が正しくないだけでなく、口蓋が広がらず狭く深いままであることが原因になっている場合が多く、舌機能不全と関連しています。
結果
慢性的ないびきは、日常的なささいな事ではなく、複数の有害な影響を与えます。
病理レベルでは、いびきはもちろん、いびきをかく人の睡眠の質に影響を与え、そして一般的には閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)の前兆サインです。音の振動の強さが血管、特に脳に栄養を送る頸動脈の膜を厚くし、脳卒中を促進させます。いびきが寿命に影響するという研究結果まで出ています。
社会的には、その結果は夫婦間の問題を超えたものになります。家族や友人との旅行中、ホテルや飛行機の中の隣人など、他人に不快感を与えることもあります。
最後に、職場環境では、いびきと関連した睡眠の質の低下は、いびきをかく人の認知能力と知的生産性に直接的な影響を与えます。
子供たちには、いびきは、最も頻繁に口呼吸に関連していますし、繰り返される感染や睡眠の質の低下などにも関連し、成長に影響を及ぼします。
割合
子供の約15%が慢性的ないびきを持ち、7歳頃にピークを迎えます。成人の慢性的ないびきは、小児期にすでに確立されており、その延長線上にあることが多く、男性の約25%、女性の約15%が該当すると言われています。また、女性は更年期に入るとこのギャップが狭くなります。いくつかの研究では、40歳を過ぎると、慢性的ないびきは、人口の約20%が90デシベル(電車の音)以上の音に至ることさえ示されています。
治療
いびきに対する効果的な治療法は、鼻を通る空気を通すために鼻腔を解放することです。子供の場合は、舌が機能不全のため狭くなっている口蓋を拡大することで鼻腔を解放することが可能です。この拡大は、矯正治療や場合によっては手術をすることにより可能ですが、舌の再教育によって実現することができます。しかし、舌が成熟機能を学習していなければ、拡大した成果を維持することはできず、閉塞といびきは再発します。成人の場合、舌機能不全が続いたりその影響によるなどから、いびきに対する外科的治療の効果は、数ヶ月後には薄れる傾向にあります。
研究では、いびきに効果的なエクササイズがあることが示されています。但しエクササイズによる治療を完了させ、有意で永続的な効果を得るためには、高いレベルのモチベーションが必要です。
舌機能矯正は、いびきを治療します。
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